遺品整理で日本刀・猟銃が見つかったら|届出・登録手続きと注意点
実家の片付けや遺品整理をしていると、押入れや蔵、物置の奥から日本刀や猟銃が見つかることがあります。思い出の品や生活用品とは違い、刀剣類・銃砲類は「銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)」の対象で、無断で所持し続けたり処分したりすると法律違反になる可能性があります。ここでは一般的な手続きの流れを整理しますが、細かな運用は都道府県ごとに異なることがあるため、見つけた時点でまず警察署に相談することをおすすめします。
見つけたらまず動かさず警察へ連絡する
日本刀・猟銃のいずれも、見つけた時点で勝手に売却したり廃棄したりせず、まず最寄りの警察署(生活安全課など)に連絡するのが基本とされています。刀剣類の場合、所持する意思がなくても発見したこと自体を届け出る義務があり、届け出をせずに所持を続けると不法所持として扱われる場合があるとされています。遺品整理の作業中に見つかった場合は、作業を一旦止めて家族が確認し、警察に連絡してから具体的な扱いを決めると安心です。
登録証がある日本刀・刀剣類は「相続」の届出が必要
美術品としての価値が認められた日本刀・刀剣類には、都道府県教育委員会が交付した登録証が付いています。登録証付きの刀剣を相続した場合は、新たに所有者となった人が、登録を受けた都道府県の教育委員会に対して、相続により取得してから20日以内に所有者変更の届出を行うことになっています(銃刀法第17条)。登録証そのものの内容(登録番号など)は変わらず、相続後も刀剣と一緒に保管します。買取店に売却する場合も、先にこの届出を済ませておくことが前提になるとされています。
登録証が見当たらない場合は「発見届」から
遺品の中から出てきた刀剣に登録証が付いていない、あるいは登録証そのものが見つからないというケースも少なくありません。この場合は、発見した場所を管轄する警察署に発見届を提出し、発見届出済証を受け取ります。その後、警察署から都道府県教育委員会へ通知が送られ、教育委員会が開く登録審査会(開催回数は都道府県により年数回程度とされています)で、所持を続けるための登録を受けられるかどうかが審査されます。審査に通れば登録証が交付され、以後は通常の刀剣と同じ扱いになります。一方、美術的価値が認められず登録されなかった場合は、警察署で廃棄の手続きを取ることになり、自治体によっては博物館等への寄贈を案内している例もあります。
猟銃・空気銃は所持許可が本人限りで、相続では引き継げない
猟銃や空気銃の所持許可は、刀剣の登録とは仕組みが異なり、許可を受けた本人だけに与えられたもの(一身専属)とされています。そのため所持者が亡くなると許可はその時点で失効し、刀剣のように「相続して名義変更」という扱いにはなりません。死亡の事実を知った日から10日以内に所持許可証を警察署へ返納することになっており、その後は失効日からおおむね50日を目安に、適法な所持者や銃砲店への譲渡、廃棄といった措置を取る必要があるとされています(銃刀法第8条)。相続人自身が使用を希望する場合は、別途新規の所持許可を受け直す必要があります。期限内に対応しきれない場合は、自己判断で保管・移動せず、早めに警察へ相談するのが安全です。
遺品整理業者に相談できること
刀剣・銃砲類そのものの届出・登録・許可の手続きは、警察署や都道府県教育委員会が窓口であり、遺品整理業者が代わりに行えるものではありません。ただし、登録証付きの刀剣で買取を希望する場合、買取・査定に対応できる業者や提携先を紹介してもらえることはあります。見積もり時に「刀剣(または猟銃)が見つかっている」ことを伝えておくと、無断で搬出・処分されるトラブルを避けられますし、届出が済んでいない場合は先に警察へ相談するよう案内してもらえることもあります。他の遺品と同じように扱える品物ではないため、見つかった時点で早めに専門の窓口へ確認しておくことが何より大切です。
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